「筒井筒」『伊勢物語』読解のコツ《完全版》

※この記事では、現代語訳を要点ごとに上げています。一文ごとの品詞分解と詳しい現代語訳は品詞分解と現代語訳のページでご確認ください。

目次

はじめに

 今回は『伊勢物語』第二十三段です。多くの教科書が「筒井筒」という題名で載せています。「伊勢物語」については第六段「芥川」の「はじめに」で説明していますので、詳細はそちらをご覧ください。

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「筒井筒」要点・あらすじ・現代語訳〈第1回〉

 古文を読解する5つのコツをお話しましょう。以下の順に確認していくと以前よりも飛躍的に古文が読めるようになるはずです。

STEP
本文を読む

何度も本文を読んでみて(できれば声に出して)、自分なりに文章の内容を想像してみます。特に初めて読むときは、分からない言葉があっても意味調べなどせずに読みます。分からない言葉がある中でも文章の中に「誰がいるか」「どのようなことを言っているか」「どのような行動をしているか」を考えていきます。

STEP
登場人物を確認する

本文にどのような人物が出てきているか、確認します。紙で文章を読むときは、鉛筆などで▢をつけるとよりよいでしょう。

STEP
内容を大まかに把握し、説明する

簡単でもよいので、誰かに「こんなお話」だと説明できる状態にします。ここでは、合っているかどうかは関係ありません。今の段階で、こんな話じゃないかなと考えられることが大切なのです。考えられたら、実際にこの項目をみてください。自分との違いを確認してみましょう。

STEP
理解しにくい箇所の解説を見る

古文を読んでいると、どうしても自力では分からない所がでてきます。ちなみに、教科書などでは注釈がありますが、注釈があるところは注釈で理解して構いません。それ以外のところで、多くの人が詰まるところがありますが、丁寧に解説しているので見てみてください。

STEP
改めて本文を解釈する

step4とstep5は並行して行います。きっと、随分と読めるようになっているはずです。

本文を読む

 何度も本文を読んでみて、自分なりに文章の内容を想像してみましょう。特に初めて読むときは、分からない言葉があっても意味調べなどせずに読みます。分からない言葉がある中でも文章の中に「誰がいるか」、「どのようなことを言っているか」、「どのような行動をしているか」を考えていきます。

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 昔、田舎(ゐなか)わたらひしける人の子ども、井(ゐ)のもとに出(い)でて遊びけるを、大人になりにければ、男も女も、恥(は)ぢかはしてありけれど、男はこの女をこそ得(え)めと思ふ。女はこの男をと思ひつつ、親のあはすれども、聞かでなむありける。さて、この隣の男のもとより、かくなむ。
  筒井筒
(つつゐづつ)井筒(ゐづつ)にかけしまろがたけ過ぎにけらしな妹(いも)見ざるまに
女、返し、
  くらべこし振
(ふ)り分(わ)け髪(がみ)も肩過(す)ぎぬ君ならずしてたれか上(あ)ぐべき
など言ひ言ひて、つひに本意
(ほい)のごとくあひにけり。
(『伊勢物語』より)

 文章を読むことができたら、下の「登場人物の確認」「内容を簡単に理解」を読んで、自分の理解と合っていたかを確認します。

登場人物の確認

  • 男 
  • 女 
  • 女の親 

お話を簡単に理解(あらすじ)

  • 昔、田舎暮らしをしていた人の子どもたちが井戸の近くで遊んでいた
  • その中の男の子と女の子が成人した後に、お互いに結婚したいと思っている
  • 二人は大人になって、遊ばなくなったが思いは変わらない
  • 女の親は、別の男と結婚させようとするが、女は言うことを聞かない
  • 男のもとから女のもとへ和歌が送られる
  • 女も男へ返歌する
  • 二人は結ばれる

理解しにくい箇所の解説を見る

 本文を読んで自分で内容を考えていったときに、おそらく以下の箇所が理解しにくいと感じたでしょう。その部分を詳しく説明します。解説を読んで、理解ができたら改めて本文を解釈してみてください。

  • 親のあはすれども、聞かでなむありける
  • 筒井筒井筒にかけしまろがたけ過ぎにけらしな妹見ざるまに
  • くらべこし振り分け髪も肩過ぎぬ君ならずしてたれか上ぐべき
  • 本意のごとくあひにけり

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「筒井筒」読解のコツ 第2回

古文を読解する5つのコツをお話しましょう。以下の順に確認していくと以前よりも飛躍的に古文が読めるようになるはずです。

STEP
本文を読む

何度も本文を読んでみて(できれば声に出して)、自分なりに文章の内容を想像してみます。特に初めて読むときは、分からない言葉があっても意味調べなどせずに読みます。分からない言葉がある中でも文章の中に「誰がいるか」「どのようなことを言っているか」「どのような行動をしているか」を考えていきます。

STEP
登場人物を確認する

本文にどのような人物が出てきているか、確認します。紙で文章を読むときは、鉛筆などで▢をつけるとよりよいでしょう。

STEP
内容を大まかに把握し、説明する

簡単でもよいので、誰かに「こんなお話」だと説明できる状態にします。ここでは、合っているかどうかは関係ありません。今の段階で、こんな話じゃないかなと考えられることが大切なのです。考えられたら、実際にこの項目をみてください。自分との違いを確認してみましょう。

STEP
理解しにくい箇所の解説を見る

古文を読んでいると、どうしても自力では分からない所がでてきます。ちなみに、教科書などでは注釈がありますが、注釈があるところは注釈で理解して構いません。それ以外のところで、多くの人が詰まるところがありますが、丁寧に解説しているので見てみてください。

STEP
改めて本文を解釈する

step4とstep5は並行して行います。きっと、随分と読めるようになっているはずです。

本文を読む

 何度も本文を読んでみて、内容を想像してみるのが予習の最も大事なことです。その際、意味調べなどしないことがポイントです。前回の続きから読んでいきましょう。

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 さて、年(とし)ごろ経(ふ)るほどに、女、親なく、頼(たよ)りなくなるままに、もろともにいふかひなくてあらむやはとて、河内(かふち)の国、高安(たかやす)の郡(こほり)に、行(ゆ)き通(かよ)ふ所出(い)で来(き)にけり。さりけれど、このもとの女、悪(あ)しと思へるけしきもなくて、出(い)だしやりければ、男、異心(ことごころ)ありてかかるにやあらむと思ひ疑ひて、前栽(せんざい)の中に隠れゐて、河内(かふち)へいぬる顔(かほ)にて見れば、この女、いとよう化粧(けさう)じて、うちながめて、
  風吹けば沖つ白波
(しらなみ)たつた山夜半(よは)にや君がひとり越(こ)ゆらむ
とよみけるを聞きて、限りなくかなしと思ひて、河内
(かふち)へも行かずなりにけり。
(『伊勢物語』より)

登場人物の確認

 ・男 ・女 ・女の親 ・高安の女

第2回では、冒頭に女の親が亡くなります。

お話を簡単に理解(あらすじ)

・結婚後何年か経った後、妻の親が亡くなり、生活が苦しくなる
・共倒れになるわけにはいかず、男は河内の国の高安の女のもとへ通う
・妻は夫を送り出すときに嫌な素振りを見せない
・夫は妻の浮気を疑って、妻の様子をうかがう
・妻は夫の旅路を心配する和歌を詠む
・夫は妻が愛しくなり、河内の女のもとへ通わなくなる

理解しにくい箇所の解説を見る

 本文を読んで自分で内容を考えていったときに、おそらく以下の箇所が理解しにくいと感じたでしょう。その部分を詳しく説明します。解説を読んで、理解ができたら改めて本文を解釈してみてください。

⑤女、親なく、頼りなくなるままに
⑥もろともにいふかひなくてあらむやは
⑦異心ありてかかるにやあらむ
⑧いとよう化粧じて、うちながめて
⑨風吹けば沖つ白波たつた山夜半にや君がひとり越ゆらむ
⑩かぎりなくかなしと思ひて

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「筒井筒」読解のコツ 第3回

では、第3回を始めましょう!以下の順に確認していくと以前よりも飛躍的に古文が読めるようになるはずです。

STEP
本文を読む

何度も本文を読んでみて(できれば声に出して)、自分なりに文章の内容を想像してみます。特に初めて読むときは、分からない言葉があっても意味調べなどせずに読みます。分からない言葉がある中でも文章の中に「誰がいるか」「どのようなことを言っているか」「どのような行動をしているか」を考えていきます。

STEP
登場人物を確認する

本文にどのような人物が出てきているか、確認します。紙で文章を読むときは、鉛筆などで▢をつけるとよりよいでしょう。

STEP
内容を大まかに把握し、説明する

簡単でもよいので、誰かに「こんなお話」だと説明できる状態にします。ここでは、合っているかどうかは関係ありません。今の段階で、こんな話じゃないかなと考えられることが大切なのです。考えられたら、実際にこの項目をみてください。自分との違いを確認してみましょう。

STEP
理解しにくい箇所の解説を見る

古文を読んでいると、どうしても自力では分からない所がでてきます。ちなみに、教科書などでは注釈がありますが、注釈があるところは注釈で理解して構いません。それ以外のところで、多くの人が詰まるところがありますが、丁寧に解説しているので見てみてください。

STEP
改めて本文を解釈する

step4とstep5は並行して行います。きっと、随分と読めるようになっているはずです。

本文を読む

 何度も本文を読んでみて、内容を想像してみるのが予習の最も大事なことです。その際、意味調べなどしないことがポイントです。前回の続きから読んでいきましょう。

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 まれまれかの高安(たかやす)に来て見れば、はじめこそ心にくくもつくりけれ、今はうちとけて、手づからいひがひ取りて、けこのうつは物(もの)に盛(も)りけるを見て、心うがりて行かずなりにけり。さりければ、かの女、大和(やまと)の方(かた)を見やりて、
  君があたり見つつを居
(を)らむ生駒山(いこまやま)雲なかくしそ雨は降るとも
と言ひて見出
(みい)だすに、からうじて、大和人(やまとびと)「来(こ)む。」と言へり。よろこびて待つに、たびたび過ぎぬれば、
  君来
(こ)むと言ひし夜(よ)ごとに過ぎぬれば頼(たの)まぬものの恋(こ)ひつつぞふる
と言ひけれど、男住まずなりにけり。

(『伊勢物語』より)

登場人物の確認

 ・男 ・高安の女

第3回は、男と高安の女との関係性が描かれるので、登場人物は二人だけです。

お話を簡単に理解(あらすじ)

・男はごくたまに高安の女のもとへ行く
・高安の女は始めこそ奥ゆかしくふるまうが、だんだんと打ち解けて、自分の手でしゃもじをとってご飯を盛る
・その様子に男はがっかりして、また通わなくなる
・そこで高安の女は大和の国を見て歌を送る
・男は「(高安の女のもとへ)行こう」というが、時間だけが過ぎる
・高安の女は改めて歌を送る
・男は通わなくなった

理解しにくい箇所の解説を見る

 本文を読んで自分で内容を考えていったときに、おそらく以下の箇所が理解しにくいと感じたでしょう。その部分を詳しく説明します。解説を読んで、理解ができたら改めて本文を解釈してみてください。

・⑪はじめこそ(こころ)にくくもつくりけれ、
⑫君(きみ)があたり(み)つつを(を)らむ(い)(こま)(やま)(くも)なかくしそ(あめ)(ふ)るとも
⑬君(きみ)(こ)むと(い)ひし(よ)ごとに(す)ぎぬれば(たの)まぬものの(こ)ひつつぞふる

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おわりに(テスト対策へ)

今回は、『伊勢物語』の「筒井筒」についてお話しました。一通り学習を終えたら、今度はテスト対策編もご覧ください。

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この記事を書いた人

古文指導歴25年。「受けるだけで15点上がる」古文の先生。難しい文法用語をかみくだいて、テストに直結する形で教えるのが得意です。無料サイト「スマホで学ぶ古文」でも150記事以上を公開中。

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