はじめに
今回は『源氏物語』「若紫」(小柴垣のもと)のPART2(第3回・第4回)です。前回のPART1では「若紫」の登場シーンを中心に読んでいきました。今回は尼君が若紫の将来を心配するシーンと、僧都が登場するシーンについて読んでいきましょう。PART1は以下をご覧ください。
『源氏物語』について
『源氏物語』については別のページで詳しく説明していますので、そちらをご覧ください。


「若紫」(小柴垣のもと)要点・あらすじ・現代語訳〈第3回〉
では、始めていきましょう。今回も古文を読解する5つのコツをお話します。以下の順に確認していくと以前よりも飛躍的に古文が読めるようになるはずです。
何度も本文を読んでみて(できれば声に出して)、自分なりに文章の内容を想像してみます。特に初めて読むときは、分からない言葉があっても意味調べなどせずに読みます。分からない言葉がある中でも文章の中に「誰がいるか」「どのようなことを言っているか」「どのような行動をしているか」を考えていきます。

本文にどのような人物が出てきているか、確認します。紙で文章を読むときは、鉛筆などで▢をつけるとよりよいでしょう。
簡単でもよいので、誰かに「こんなお話」だと説明できる状態にします。ここでは、合っているかどうかは関係ありません。今の段階で、こんな話じゃないかなと考えられることが大切なのです。考えられたら、実際にこの項目をみてください。自分との違いを確認してみましょう。
古文を読んでいると、どうしても自力では分からない所がでてきます。ちなみに、教科書などでは注釈がありますが、注釈があるところは注釈で理解して構いません。それ以外のところで、多くの人が詰まるところがありますが、丁寧に解説しているので見てみてください。

step4とstep5は並行して行います。きっと、随分と読めるようになっているはずです。
本文を読む
何度も本文を読んでみて、自分なりに文章の内容を想像してみましょう。特に初めて読むときは、分からない言葉があっても意味調べなどせずに読みます。分からない言葉がある中でも文章の中に「誰がいるか」、「どのようなことを言っているか」、「どのような行動をしているか」を考えていきます。


尼君、髪をかきなでつつ、「けづることをうるさがり給へど、をかしの御髪(みぐし)や。いとはかなうものし給ふこそ、あはれにうしろめたけれ。かばかりになれば、いとかからぬ人もあるものを。故姫君は、十(とを)ばかりにて殿におくれ給ひしほど、いみじうものは思ひ知り給へりしぞかし。ただ今おのれ見捨て奉(たてまつら)らば、いかで世におはせむとすらむ。」とていみじく泣くを見給ふも、すずろにかなし。幼心地(をさなごこち)にも、さすがにうちまもりて、伏(ふ)し目になりてうつぶしたるに、こぼれかかりたる髪、つやつやとめでたう見ゆ。
生(お)ひ立たむありかも知らぬ若草をおくらす露(つゆ)ぞ消えむそらなき
またゐたる大人、「げに。」とうち泣きて、
初草の生(お)ひゆく末(すゑ)も知らぬ間にいかでか露の消えむとすらむ
と聞こゆるほどに、
(『源氏物語』より)
登場人物の確認
・(光源氏) ・尼君
・大人(少納言の乳母)
・女子(若紫)
お話を簡単に理解(あらすじ)
・尼君は女の子の髪を撫でながら、幼い様子を心配する
・10歳くらいになると、もう少し大人びていると説教する
・女の子の母親は同じくらいのときにもう少ししっかりしていたと言う
・自分が見捨てて先立ったら生きていけないと尼君は泣きながら訴える
・それを見て源氏はわけもなく悲しくなる
・尼君に叱られた女の子は髪の毛が美しい
・女の子の将来を心配した和歌を尼君が詠む
・年配の女房がその和歌に対して和歌を詠む
理解しにくい箇所の解説を見る
本文を読んで自分で内容を考えていったときに、おそらく以下の箇所が理解しにくいと感じたでしょう。その部分を詳しく説明します。解説を読んで、理解ができたら改めて本文を解釈してみてください。
⑪かばかりになれば、いとかからぬ人もあるものを
⑫生ひたたむありかも知らぬ若草をおくらす露ぞ消えむそらなき
⑬初草の生ひゆく末も知らぬまにいかでか露の消えむとすらむ
「若紫」(小柴垣のもと)読解のコツ 第4回
では、続きを読んでいきましょう。前回は尼君が若紫の将来を心配するシーンでした。今回は新しく僧都が出てきます。今回も古文を読解する5つのコツをお話しましょう。
何度も本文を読んでみて(できれば声に出して)、自分なりに文章の内容を想像してみます。特に初めて読むときは、分からない言葉があっても意味調べなどせずに読みます。分からない言葉がある中でも文章の中に「誰がいるか」「どのようなことを言っているか」「どのような行動をしているか」を考えていきます。

本文にどのような人物が出てきているか、確認します。紙で文章を読むときは、鉛筆などで▢をつけるとよりよいでしょう。
簡単でもよいので、誰かに「こんなお話」だと説明できる状態にします。ここでは、合っているかどうかは関係ありません。今の段階で、こんな話じゃないかなと考えられることが大切なのです。考えられたら、実際にこの項目をみてください。自分との違いを確認してみましょう。
古文を読んでいると、どうしても自力では分からない所がでてきます。ちなみに、教科書などでは注釈がありますが、注釈があるところは注釈で理解して構いません。それ以外のところで、多くの人が詰まるところがありますが、丁寧に解説しているので見てみてください。

step4とstep5は並行して行います。きっと、随分と読めるようになっているはずです。
本文を読む
何度も本文を読んでみて、自分なりに文章の内容を想像してみましょう。特に初めて読むときは、分からない言葉があっても意味調べなどせずに読みます。分からない言葉がある中でも文章の中に「誰がいるか」、「どのようなことを言っているか」、「どのような行動をしているか」を考えていきます。


僧都(そうづ)あなたより来て、「こなたはあらはにや侍(はべ)らむ。今日しも端(はし)におはしましけるかな。この上(かみ)の聖(ひじり)の方(かた)に、源氏の中将の、わらは病(や)みまじなひにものし給ひけるを、ただ今なむ聞きつけ侍る。いみじう忍び給ひければ知り侍らで、ここに侍りながら、御(おほん)とぶらひにもまうでざりける。」とのたまへば、「あないみじや。いとあやしきさまを人や見つらむ。」とて簾(すだれ)下ろしつ。「この世にののしり給ふ光源氏、かかるついでに見奉(みたてまつ)り給はむや。世を捨てたる法師(ほふし)の心地(ここち)にも、いみじう世の愁(うれ)へ忘れ、齢(よはひ)延(の)ぶる人の御ありさまなり。いで御消息(おほんせうそこ)聞こえむ。」とて立つ音すれば、帰り給ひぬ。
あはれなる人を見つるかな、かかれば、このすき者どもは、かかる歩(あり)きをのみして、よくさるまじき人をも見つくるなりけり。たまさかに立ち出づるだに、かく思ひのほかなることを見るよ、とをかしう思(おぼ)す。さても、いとうつくしかりつる児(ちご)かな、何人(なにびと)ならむ、かの人の御代はりに、明け暮れの慰めにも見ばや、と思ふ心深う付きぬ。
(『源氏物語』より)
登場人物の確認
・光源氏 ・尼君
・僧都 ・女子(若紫)
※今回は「僧都」以外、動作主(主語)としてはっきりと名前が出てきているわけではありません。文章を詠みながら、丁寧に場面を追っていきましょう。
お話を簡単に理解(あらすじ)
・尼君の兄である僧都がやってきて、外から丸見えであることを注意する
・光源氏がこの山の聖の坊に病気の祈祷をしにやってきているということを僧都が聞きつけた
・僧都は、光源氏がお忍びでやってきているのでご挨拶にも行っていない
・それを聞いた尼君は慌てて簾を下ろす
・僧都は尼君に光源氏に会うことをお勧めする
・会うだけで寿命が伸びそうに思う光源氏に、僧都はあいさつをしようとこの場を立つ
・光源氏は自分の姿を悟られないように尼君の家から去る
・尼君の家にいた女の子を思い出して、忍び歩きについて考える
・光源氏は、会えない藤壺の宮の身代わりとして女の子を見続けたいと強く思う
理解しにくい箇所の解説を見る
本文を読んで自分で内容を考えていったときに、おそらく以下の箇所が理解しにくいと感じたでしょう。その部分を詳しく説明します。解説を読んで、理解ができたら改めて本文を解釈してみてください。
⑭御とぶらひにもまうでざりける
⑮見奉り給はむや
⑯いで御消息聞こえむ
⑰このすき者どもは、かかる歩きをのみして、よくさるまじき人をも見つくるなりけり
おわりに(テスト対策へ)
今回は、『源氏物語』「若紫」(小柴垣のもと)のPART2(第3回・第4回)についてお話しました。一通り学習を終えたら、今度はテスト対策編もご覧ください。
また、『源氏物語』はあらすじだけでも知っておいてほしい物語です。あらすじと『源氏物語』を簡単に説明したページもあるので、またご覧ください。あと、あらすじを知るのはマンガも有効です。「あさきゆめみし」(大和和紀作)などをぜひ読んでみてください。
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