「丹波に出雲といふところあり」テスト対策
それでは、今回の「丹波に出雲といふところあり」において、テストに出そうな内容にできるだけ絞ってお話します。テスト対策は次のような流れで行うとよいでしょう。このサイトは下記の流れで解説をしています。
テスト直前でもすべきことの基本は、「本文を読むこと」です。これまで学習した内容をしっかり思い出しながら読みましょう。
古文の問一は「よみ」の問題であることが多いですね。出題されるものは決まっているので、ここで落とさないように、しっかり確認しておくことです。
「どのような話」か、簡単に説明できる状態にしましょう。
今回は意味が問われそうな「重要古文単語」がたくさん出てきているので、ここで一気に覚えてしまいましょう!
ここでのメインになります。古文はどうしても「知識」を問う必要があるので、問われる箇所は決まってきます。それならば、「よく問われる」出題ポイントに絞って学習すれば、大きな失点は防げそうですね。このサイトでは「よく問われる」箇所のみを説明していますので、じっくり読んでみてください。
いわゆる「文学史」の問題です。テスト対策としては、それほど大きな点数にはならないのですが、確実に得点したいところです。
本文読解の一問一答を解答し、古典文法の問題を解答します。文法の問題は必ず出題されます。それは、直接「動詞の活用」や「助動詞の意味」を問うような問題だけでなく、現代語訳や解釈の問題などでも出題されます。必ず問題を解いて、できるようになっておきましょう。「スマホで学ぶ古典premium」は文法事項の説明も充実しているので、詳しく知りたいときは、ぜひそれぞれの項目に進んで学習してみてください。
本文の確認
テスト直前でもすべきことの基本は、「本文を読むこと」です。これまで学習した内容をしっかり思い出しながら読みましょう。「テスト対策」はあえてふりがなをつけていません。不安な場合は、「読解のコツ」の「本文を読む」で確認してみてください。
丹波に出雲といふ所あり。大社をうつして、めでたく造れり。しだのなにがしとかやしる所なれば、秋のころ、聖海上人、その外も、人あまた誘ひて、「いざ給へ、出雲拝みに。かいもちひ召させむ。」とて、具しもていきたるに、おのおの拝みて、ゆゆしく信おこしたり。御前なる獅子・狛犬、背きて、後ろさまに立ちたりければ、上人いみじく感じて、「あなめでたや。この獅子の立ちやう、いとめづらし。深き故あらん。」と涙ぐみて、「いかに殿ばら、殊勝のことは御覧じとがめずや。無下なり。」と言へば、おのおのあやしみて、「まことに他に異なりけり。都のつとに語らん。」など言ふに、上人なほゆかしがりて、おとなしく物知りぬべき顔したる神官を呼びて、「この御社の獅子の立てられやう、定めてならひあることに侍らん。ちと承らばや。」と言はれければ、「そのことに候ふ。さがなきわらはべどもの仕りける、奇怪に候ふことなり。」とて、さし寄りて、据ゑなほして去にければ、上人の感涙いたづらになりにけり。
(『徒然草』より)

以下の単語の意味が分かっていると、圧倒的に読みやすいよ。
「めでたし」「しる」「あまた」「具す」「ゆゆし」「いみじ」「故」「無下なり」「ゆかしがる」「おとなし」「さがなし」「つかまつる」「いたづらなり」
読みで問われやすい語
青線部の読みができるようになっておきましょう。
・御前なる獅子・狛犬、背きて、
・上人いみじく感じて、
・深き故あらん。
・この御社の獅子の立てられやう、
・ちと承らばや。
・そのことに候ふ。
・さがなきわらはべどもの仕りける、
解答はこちら(タップで表示)
「御前」は「おまえ」、「上人」は「しょうにん」、「故」は「ゆえ」、「御社」は「みやしろ」、「承ら」は「うけたまわ(ら)」、「候ふ」は「そうろう」、「仕る」は「つかまつる」です。これらはすべて現代仮名遣いで示しています。古文単語の問題として問われるものも多いですね。ちなみに、「候ふ」は男性が話しているので「そうろう」と読んでいます。(女性の場合は「さぶらふ」です。)
あらすじの確認
第一段落
・丹波の国の「出雲」という場所に分霊を写し迎えて社を建てる
・この地を治める「しだのなにがし」が、聖海上人や他にも大勢連れて参拝に行く
第二段落
・神社では、門の側にある「獅子」「狛犬」が後ろを向いて立っている
・上人はその様子を見て何か「故」があるのだろうと感心する
・上人はその「故」をその神社の神官に尋ねる
・神官はけしからん悪ガキどもの仕業だと言う
古文単語の確認
今回はたくさんの重要語が出てくるので、ここで一気に覚えてしまいましょう。ここでは、単語とその訳のみを一覧で示します。
「めでたし」(←「めで(愛で/賞で)」+「いたし(甚し/痛し)」)
(形容詞・ク活)
=すばらしい/立派だ
「しる」(動詞・ラ四)
1(知る)知る、分かる
2(領る)治める、領有する
「あまた」(数多)(副詞)=たくさん
「具す」(動詞・サ変)
=連れる、ともに行く
「ゆゆし」(忌忌し)(形・シク活)
1不吉だ、恐ろしい
2たいそうすばらしい/ひどい
3(「ゆゆしく」)たいそう、非常に
「ゆゑ」(故)(名)
=理由/情趣/由緒
「無下なり」(形動・ナリ活)
=(まったく)ひどい
「ゆかしがる」(動・ラ四)
=〜したい気持ちにかられる
⇑「ゆかし」(形容詞・シク活)
=心がひかれる/〜したい
(見る、聞く、知る、行く 等)
「おとなし」(形・シク活)
1大人である
2落ち着いている、思慮分別がある
「さがなし」(形・ク活)(性無し)
=性質が悪い
(→口が悪い/意地が悪い/やんちゃだ)
「つかまつる」(動・ラ四)
1お仕えする 2〜し申し上げる
「いたづらなり」(形動・ナリ活)
=ムダだ/むなしい
出題ポイント
以下の5項目が何も見ずに訳すことができるか。確認してください。
- いざたまへ、出雲拝みに。かいもちひ召させむ。
- 上人なほゆかしがりて、おとなしくもの知りぬべき顔したる神官を呼びて、
- ちと承らばや
- さがなき童べどものつかまつりける、奇怪に候ふことなり
- 上人の感涙いたづらになりにけり
文学作品・文学史の確認
今回の出典である『徒然草』は、古典三大随筆の一つで、兼好法師が独自の無常観に基づいて書いた、鎌倉時代末期の随筆です。「徒然草」特徴をまとめたものを、以下に示しておきます。詳しくは下のボタンをタップしてご覧ください。


練習問題(一問一答&文法問題)
では、上記の内容が本当に理解できたか、実際に問題を解きながら確認してみましょう。
おわりに
今回は『徒然草』の第136段、「丹波に出雲といふ所あり」についてお話しました。テスト直前でも時間をかけて復習するのは本文の内容ですよ。だって、一番配点が大きいのはそこですからね。
読んでいただきありがとうございます!
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