「丹波に出雲といふところあり」『徒然草』読解のコツ《完全版》

※この記事では、現代語訳を要点ごとに上げています。一文ごとの品詞分解と詳しい現代語訳は品詞分解と現代語訳のページでご確認ください。

目次

はじめに

 今回は『徒然草』の中のお話です。まず『徒然草』がどのような作品なのか、先に見ておきましょう。

『徒然草』について

 今回は、『徒然草』(つれづれぐさ)の第136段をやっていきましょう。まず、「徒然草」ですが、これは古典三大随筆の一つで、兼好法師が独自の無常観に基づいて書いた、鎌倉時代末期随筆です。『徒然草』について詳しく解説したものは、以下をご覧ください。

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ちなみに、古典三大随筆とは、『枕草子』『方丈記』『徒然草』の3つを言います

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「丹波に出雲といふところあり」要点・あらすじ・現代語訳

 古文を読解する6つのコツをお話しましょう。以下の順に確認していくと以前よりも飛躍的に古文が読めるようになるはずです。

STEP
本文を読む

何度も本文を読んでみて(できれば声に出して)、自分なりに文章の内容を想像してみます。特に初めて読むときは、分からない言葉があっても意味調べなどせずに読みます。分からない言葉がある中でも文章の中に「誰がいるか」「どのようなことを言っているか」「どのような行動をしているか」を考えていきます。

STEP
登場人物を確認する

本文にどのような人物が出てきているか、確認します。紙で文章を読むときは、鉛筆などで▢をつけるとよりよいでしょう。

STEP
内容を大まかに把握し、説明する

簡単でもよいので、誰かに「こんなお話」だと説明できる状態にします。ここでは、合っているかどうかは関係ありません。今の段階で、こんな話じゃないかなと考えられることが大切なのです。考えられたら、実際にこの項目をみてください。自分との違いを確認してみましょう。

STEP
重要単語を確認して覚える

古文を読解する上で避けられないのは、「古文単語」を覚えることです。単語集で覚えるのもよいですが、文章の中で覚えられるともっといいですね。文章で出てきた単語は、他の文章でも使えるように解説していますので、応用を利かせたい人はぜひそこまで読んでみてくださいね。また、古文単語は意味だけでなく、その語が発生した経緯などが分かると面白いですよ。

STEP
理解しにくい箇所の解説を見る

古文を読んでいると、どうしても自力では分からない所がでてきます。ちなみに、教科書などでは注釈がありますが、注釈があるところは注釈で理解して構いません。それ以外のところで、多くの人が詰まるところがありますが、丁寧に解説しているので見てみてください。

STEP
改めて本文を解釈する

step5とstep6は並行して行います。きっと、随分と読めるようになっているはずです。

本文を読む

 何度も本文を読んでみて、自分なりに文章の内容を想像してみましょう。特に初めて読むときは、分からない言葉があっても意味調べなどせずに読みます。分からない言葉がある中でも文章の中に「誰がいるか」、「どのようなことを言っているか」、「どのような行動をしているか」を考えていきます。

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 丹波(たんば)に出雲(いづも)といふ所あり。大社(おほやしろ)をうつして、めでたく造(つく)れり。しだのなにがしとかやしる所なれば、秋のころ、聖海(しやうかい)上人(しやうにん)、その外(ほか)も、人あまた誘ひて、「いざ給(たま)へ、出雲拝みに。搔餅(かいもちひ)(め)させむ。」とて、具(ぐ)しもていきたるに、おのおの拝みて、ゆゆしく信(しん)おこしたり。御前(おまへ)なる獅子(しし)・狛犬(こまいぬ)、背きて、後ろさまに立ちたりければ、上人いみじく感じて、「あなめでたや。この獅子の立ちやう、いとめづらし。深き故(ゆゑ)あらん。」と涙ぐみて、「いかに殿(との)ばら、殊勝(しゆしよう)のことは御覧(ごらん)じとがめずや。無下(むげ)なり。」と言へば、おのおのあやしみて、「まことに他(た)に異なりけり。都のつとに語らん。」など言ふに、上人なほゆかしがりて、おとなしく物知りぬべき顔したる神官(じんぐわん)を呼びて、「この御社(みやしろ)の獅子の立てられやう、定(さだ)めてならひあることに侍(はべ)らん。ちと承(うけたまは)らばや。」と言はれければ、「そのことに候(さうら)ふ。さがなきわらはべどもの仕(つかまつ)りける、奇怪(きくわい)に候(さうら)ふことなり。」とて、さし寄りて、据(す)ゑなほして去(い)にければ、上人の感涙(かんるい)いたづらになりにけり。
(『徒然草』より)

 文章を読むことができたら、下の「登場人物の確認」「内容を簡単に理解」を読んで、自分の理解と合っていたかを確認します。

登場人物の確認

  • しだのなにがし  
  • 聖海上人 
  • 人あまた  
  • 神官

お話を簡単に理解(あらすじ)

  • 丹波の国の「出雲」という場所に分霊を写し迎えて社を建てる
  • この地を治める「しだのなにがし」が、聖海上人や他にも大勢連れて参拝に行く
  • 神社では、門の側にある「獅子」「狛犬」が後ろを向いて立っている
  • 上人はその様子を見て何か「ゆゑ」があるのだろうと感心する
  • 上人はその「故」をその神社の神官に尋ねる
  • 神官はけしからん悪ガキどもの仕業だと言う

各文の品詞分解について

一文ごとの品詞分解と現代語訳は、別のページに掲載しています。ぜひそちらもご覧ください。

重要古文単語の確認

本文に出てくる重要古文単語を先に確認しておきましょう。

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理解しにくい箇所の解説を見る

  本文を読んで自分で内容を考えていったときに、おそらく以下の箇所が理解しにくいと感じたでしょう。その部分を詳しく説明します。解説を読んで、理解ができたら改めて本文を解釈してみてください。

  • いざたまへ、出雲拝みに。かいもちひ召させむ。
  • 上人なほゆかしがりて、おとなしくもの知りぬべき顔したる神官を呼びて、
  • ちと承らばや
  • さがなき童べどものつかまつりける、奇怪に候ふことなり
  • 上人の感涙いたづらになりにけり

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おわりに(テスト対策へ)

 以上で、「丹波に出雲といふところあり」の文章解説を終わります。次はテスト対策です。「テスト対策&練習問題」では、テスト前に「これだけは覚えておいてほしい」という項目をできるだけ絞って説明することで、読むだけでテスト対策が十分にできるものになっています。以下をタップして読んでみてください。

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この記事を書いた人

古文指導歴25年。「受けるだけで15点上がる」古文の先生。難しい文法用語をかみくだいて、テストに直結する形で教えるのが得意です。無料サイト「スマホで学ぶ古文」でも150記事以上を公開中。

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