「ある人、弓射ることを習ふに」テスト対策
それでは、今回の「ある人、弓射ることを習ふに」において、テストに出そうな内容にできるだけ絞ってお話します。テスト対策は次のような流れで行うとよいでしょう。このサイトは下記の流れで解説をしています。
テスト直前でもすべきことの基本は、「本文を読むこと」です。これまで学習した内容をしっかり思い出しながら読みましょう。
「どのような話」か、簡単に説明できる状態にしましょう。
ここでのメインになります。古文はどうしても「知識」を問う必要があるので、問われる箇所は決まってきます。それならば、「よく問われる」出題ポイントに絞って学習すれば、大きな失点は防げそうですね。このサイトでは「よく問われる」箇所のみを説明していますので、じっくり読んでみてください。
いわゆる「文学史」の問題です。テスト対策としては、それほど大きな点数にはならないのですが、確実に得点したいところです。
古典文法の問題は必ず出題されます。それは、直接「動詞の活用」や「助動詞の意味」を問うような問題だけでなく、現代語訳や解釈の問題などでも出題されます。必ず問題を解いて、できるようになっておきましょう。このサイトは文法事項の説明も充実しているので、詳しく知りたいときは、ぜひそれぞれの項目に進んで学習してみてください。
本文の確認
テスト直前でもすべきことの基本は、「本文を読むこと」です。これまで学習した内容をしっかり思い出しながら読みましょう。「テスト対策」はあえてふりがなをつけていません。不安な場合は、「読解のコツ」の「本文を読む」で確認してみてください。
ある人、弓射ることを習ふに、諸矢をたばさみて的に向かふ。師のいはく、「初心の人、二つの矢を持つことなかれ。後の矢を頼みて、初めの矢になほざりの心あり。毎度ただ得失なく、この一矢に定むべしと思へ。」と言ふ。わづかに二つの矢、師の前にて一つをおろかにせんと思はんや。懈怠の心、自ら知らずといへども、師これを知る。この戒め、万事にわたるべし。
道を学する人、夕べには朝あらんことを思ひ、朝には夕べあらんことを思ひて、かさねてねんごろに修せんことを期す。いはんや、一刹那のうちにおいて、懈怠の心あることを知らんや。なんぞ、ただ今の一念において、ただちにすることのはなはだ難き。
(『徒然草』より)

「たのむ」(動・マ行四段)
「なほざり」(名)
「おろかなり」(形動・ナリ活用)
「ねんごろなり」(形動・ナリ活用)
これらの意味は言えるかな?
あらすじの確認
- ある人が弓を射ることを習うときに、二本の矢を持って的に向かう
- 師は「初めの矢をおろそかにするので、二本の矢を持つな」という
- 初学者が自分では分かっていなくても、師は怠け心が生まれることが分かっている
- この戒めはあらゆることにわたる
- 仏道を修行する人は、後になってもう一度ゆっくりと修行しようと考える
- これが「怠け心」であるが、弓を射るような一瞬間にも「怠け心」があることを知らない
- すぐに実行することが非常に難しい
出題ポイント
以下の5項目が何も見ずに訳すことができるか確認してください。
- 後の矢を頼みて、初めの矢になほざりの心あり。
- 一つをおろかにせんと思はんや。
- 重ねてねんごろに修せんことを期す。
- いはんや、一刹那のうちにおいて、懈怠の心あることを知らんや。
- なんぞ、ただ今の一念において、ただちにすることのはなはだかたき。
文学作品・文学史の確認
今回の出典である『徒然草』は、古典三大随筆の一つで、兼好法師が独自の無常観に基づいて書いた、鎌倉時代末期の随筆です。「徒然草」特徴をまとめたものを、以下に示しておきます。詳しい説明は下のボタンをタップしてご覧ください。


練習問題(一問一答&文法問題)
おわりに
今回は『徒然草』第92段「ある人、弓射ることを習ふに」を復習しました。初学者の心得というよりは、すべての人に当てはまるような気がしますね。そういえば、「明日やろうは馬鹿野郎」という言葉があるそうですね。これと同じ内容を700年以上前の兼好法師が言っているのが面白いです。結局人間の考え方の根本は昔から変わらないのですね。これを知るだけでも古文を学ぶ価値はあると思いますが、いかがでしょうか。『徒然草』は、他にも面白い文章がたくさん出てきますので、ぜひ読んでもらいたいです。
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